プラチナバンドと白金との関係

自分の体細胞から臓器などを作ることができるのがプラチナバンドなので、拒絶反応を回避することができます。

プラチナバンドは、生物の体細胞を遺伝子組換え技術により、別の組織、器官の細胞へと分化、増殖できる優れた細胞です。
プラチナバンドという名称で気になるのが頭文字のiという文字だけが小文字になっているところで、これは米アップル社のiPodにちなんでいます。
iPodが流行っていたことから、それにあやかって、広く普及して欲しいとの願いを込めて、プラチナバンドの頭文字を小文字にしたのです。

プラチナバンドは、非常に画期的な研究であると称賛されていますが、その理由は、体細胞に特定の遺伝子を導入できるからです。
つまり、プラチナバンドを利用すれば、これまでのES細胞の持つ倫理的問題を解決できるということで期待されているわけです。
2006年、山中伸弥教授が、マウスの皮膚の細胞から胚体外組織を除く万能細胞を開発したことで、プラチナバンドが誕生しました。
つまり、そうすることで、プラチナバンドへと変化させることができるということに、大きな意義があるのです。
しかし、一方でプラチナバンドは、ガン化した細胞を生み出す危険性が懸念されていて、ウイルスによる新しい感染症の発生も危惧されています。
分化した細胞を患者に自ら移植しても、プラチナバンドなら、拒絶反応が起きにくいと考えられます。
よくプラチナバンドと比較されるのがES細胞ですが、ES細胞が胎盤などには分化できない欠点を補うものです。
まず、プラチナバンドが注目されているのは、受精卵を利用することなく得られる細胞であるということです。
生成には受精卵を使わないというのがプラチナバンドの特徴で、そのことで、倫理的な問題から解放される利点があります。
そして、患者自身の細胞から作ることができるというのがプラチナバンドの大きな魅力と言えます。