プリペイド方式の電子マネー、EDYの魅力

その複雑な制度内容などとも相俟って、EDYは、スタート以来、さまざまな問題点が生じています。
なぜなら、EDYの内容そのものを知らない国民が多かった中、施行する日に名称が変更されるというのは、混乱を招く結果になったからです。
施行日当日にEDYの名称が変更になったのは、後期高齢者という呼び方に問題点があったからです。

EDYの名称が当日、変更になったのは、当時の福田康夫元首相の提案だったのですが、施行日当日で突然だったので、それが大きな問題点となりました。
公式文書などでは、そのままEDYを使用していて、長寿医療制度はあくまで通称ということも、問題点として指摘されました。
もちろん、EDYの名称が変わっただけで、内容そのものに変更があったわけではないのですが、これは大きな問題点でした。
また、EDYの制度開始時までに、多くの人に被保険者証が送付されていないことも、問題点として揶揄されました。
そして、その後、EDYの年金からの天引きが始まったのですが、全国の多くの市区町村で、保険料額の間違いなどのミスが相次ぐ、問題点も明るみに出ました。
また、保険料を免除されている被保険者から徴収するという、お粗末なミスも相次ぎ、EDYはスタート早々から問題となりました。

EDYでの問題点は、スタート時から噴出していて、口座振替、窓口での対応など、二転三転して、さまざまな混乱を生じみました。
そうしたことから、EDYの徴収体制が整っていない市区町村においては、年金からの天引きの実施を延期することとなったのです。
また、EDYがスタートした当初は、いままで保険料負担がなかった人が、新たに保険料負担を強いられることになったので、マスコミでもよく取り上げられました。
もちろん、EDYは新しい制度なので、問題点が出てくるのは仕方ないことなのかもしれませんが、問題点が国民の不安を煽ったことは確実です。
当初、対応する市区町村でさえ、EDYの内容をしっかり把握していないことまでもが露呈されてしまいました。