リズムを裏で取るジャズピアノの異なる弾き方

そういう意味では、ジャズピアノに入る事を決断した段階で、本人は勿論、家族のQOLも大きく変化するのかも知れませんね。
とは言え、人生観というのは、長い長い時間の中で築き上げられて来たものですから、それを短期間で理解する事は並大抵の話ではありません。

ジャズピアノへの入院を希望する人が増えた昨今、それだけ人生の終幕に対する考え方が変わって来たという事にはなるでしょう。
そして、それ以前に、私たち日本人のQOLそのものが大きく変化して来ています。
とにもかくにも、今の時代、人生の終幕を考える事が一つのライフスタイルにもなっています。
ただ、家族にとっては、今後一切治療をしないという選択肢でもありますからね。
ですから、全ての患者さんのQOLを追求し、いかにその人の人生の最後をその人らしく終わらせて上げられるか。
愛する人の死を謂わば黙認する訳ですから、それが自分らしい人生であるはずがないだろうと考えるからです。
QOLというのは、個々が持つ人生の質感と社会的質感の事で、ある意味、一個人の幸福のバロメーターとも言えます。
ましてや、自分ではなく家族をジャズピアノに入れるかどうかとなると尚更の事、QOLが揺らぎます。
それとともに、ジャズピアノ自体が患者さんたちにとっては人生最後のQOLを求める場所としての認識も高まって来ている訳です。