外的から体を守る免疫機能のひとつであるリンパ節は、哺乳類の免疫器官のひとつです。
これは全身から組織液を回収して、静脈に戻すリンパ管系の途中に位置するものです。
それでリンパ節は、組織内に進入し、もしくは非自己異物が血管系に入り込んで
全身に循環してしまう前に免疫応答を発動して食い止める関所のような役割をしています。

基本的にはリンパ節生検では、2〜3cm未満の小さいしこり

乳房のがんがリンパ管を通じて最初に流れ着くリンパ節がリンパ節なのです。
乳がんの手術で、リンパ節である腋窩リンパ節を同定して、そのリンパ節に乳がんの転移がなければ、腋窩リンパ節郭清を省略することができます。
ただしリンパ節生検の適応については、まだ確実なガイドラインが無いというのが現状です。リンパ節というのは、見張りリンパ節とも呼ばれている病で、悪性腫瘍病巣など局所から流れ出たリンパ液が入り込むリンパ節のことを指しています。
そして、転移が無ければそれ以上のリンパ節の摘出を省略しようとする試みが、リンパ節生検です。

リンパ節に転移がないと判断された場合、リンパ節郭清を省略することができます。
また、リンパ節に転移がない場合、上腕の運動障害や知覚異常、そしてわきの下の浮腫や腕のむくみなどの後遺症を軽減することができます。
このリンパ節生検は、悪性黒色腫の病期診断にもよく用いられたりします。
そのため、見張りリンパ節、もしくは前哨リンパ節などと呼ばれているのが、リンパ節なのです。
それは、腋窩リンパ節郭清に伴う合併症が一番術後QOLを左右するからで、リンパ節生検は重要な意味を持ちます。
そのため、リンパ節生検については、施設間で若干の違いはあります。
リンパ節生検の目的は、乳がん手術でこれまで全員にしていた腋窩リンパ節郭清術を省略できる患者さんを見分けることができるところです。

リンパ節生検をすることで、不必要な腋窩リンパ節郭清術による合併症を減らすことができるのです。
しかし、リンパ節にがんの転移が見られる場合、他の腋窩リンパ節にもリンパ節転移がある可能性が高くなるので、腋窩リンパ節郭清を行う必要があります。
しかし、基本的にはリンパ節生検では、2〜3cm未満の小さいしこりがあるときや、臨床的に腋窩リンパ節転移を認めない場合に適応となります。
そして、リンパ節生検では、色素法とアイソトープ法を同時に併用するという方法もあります。

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