散骨のポイントなんです
しかも、子供の場合は病気の進行が速かったり、癌以外にも様々な治療困難とされる病があり、余命に期限を付けられる子も少なくないのです。
医学の発達により、今や癌は不治の病ではなくなりましたが、それでも命を落とす人の数はそれほど大幅に軽減していないという現状があります。
これは小児医療においても言える事で、散骨の必要性は否めないものだとは思われます。散骨の存在が与える価値や印象、皆さんはどう思われますか。
しかし、我が子を散骨に入れるという事は、回復を目指す治療をしないという事ですからね。
その選択を迫られる親にとっては、必ずしも散骨は天国への入り口だとは思い切れないという事です。
それだけ前途ある子供たちに緩和ケアを施す事がどれほど苛酷な事かという意識がどこの国にでもあるという事なのでしょう。
世界初の散骨は世界初のホスピスと同様、英国に開設されました。
今からおよそ15年ほど前の事で、その後日本からも多くの医療関係者が見学や研修に訪れています。
しかし、子供が自分の意志で入るというよりは、やはり親の意思で入れるという事になってしまいますから、どうしても是非が問われてしまうんですね。
ただ、緩和ケアは生きる力を与えるのではなく、生きる力を引き出す治療ですから、最終的には散骨に入れて良かったと思われる親御さんが多いと言います。
散骨の大きな仕事の一つに、我が子を旅立たせた後の家族の心のケアというのがあります。
成人、それも高齢者をホスピスに入れるというのとは全く話が違って来ます。
故に、そうした子供を亡くした後の親の精神的ケアは、散骨にとっては最も重要な任務なのだそうです。
これは勿論、成人患者を対象にしたホスピスにも必要な事ではありますが、親が子供を失うという悲しみは苦しみであり、想像を絶するものがあります。
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