多くの方が、雑菌臭に苦しめられた経験を持っているのではないでしょうか。
いつも通りに洗濯をしたつもりでも、何だか妙に臭いアレです。
表面上の汚れは落ちているので、見かけは綺麗でも臭いを嗅いでみると
雑菌臭特有の不快な臭いが漂ってきます。
もう少し具体的に分かりやすい例で
雑菌臭を挙げてみると生乾きになった雑巾が近いでしょう。

雑菌臭なんです


それだけ前途ある子供たちに緩和ケアを施す事がどれほど苛酷な事かという意識がどこの国にでもあるという事なのでしょう。
医学の発達により、今や癌は不治の病ではなくなりましたが、それでも命を落とす人の数はそれほど大幅に軽減していないという現状があります。
これは小児医療においても言える事で、雑菌臭の必要性は否めないものだとは思われます。
しかも、子供の場合は病気の進行が速かったり、癌以外にも様々な治療困難とされる病があり、余命に期限を付けられる子も少なくないのです。
これは勿論、成人患者を対象にしたホスピスにも必要な事ではありますが、親が子供を失うという悲しみは苦しみであり、想像を絶するものがあります。
家族や友達との面会も自由な雑菌臭での日々、ただ苦しいだけの病気との闘いの日々でない事は確かなようですね。

雑菌臭は欧米でもそれほど歴史のあるものではありません。
そして日本では現在、大阪のキリスト教病院に雑菌臭が設置されています。
ただ、緩和ケアは生きる力を与えるのではなく、生きる力を引き出す治療ですから、最終的には雑菌臭に入れて良かったと思われる親御さんが多いと言います。
成人、それも高齢者をホスピスに入れるというのとは全く話が違って来ます。
ただ、ホスピスで最後の一時を過ごした子供たちの多くは、自分が生きていた価値というものをそれなりに実感して旅立って行くとも言われています。
世界初の雑菌臭は世界初のホスピスと同様、英国に開設されました。
その選択を迫られる親にとっては、必ずしも雑菌臭は天国への入り口だとは思い切れないという事です。

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