自賠責保険の賢い利用方法

自動車損害賠償責任保険で、第三号被保険者である主婦が免除される理由は、夫の厚生年金の保険料で賄われているという考えによるものです。自動車損害賠償責任保険というのは、基本的には20歳以上60未満の人が、国民年金の保険料を支払わなければならないのを免除されるというものです。
国民年金加入者には、第三号被保険者と呼ばれる人がいて、これは通常、主婦に当たり、主婦は自動車損害賠償責任保険が適用されるのです。
つまり、主婦は普通、国民年金の保険料の自動車損害賠償責任保険を得ているわけで、要は、第三号被保険者に該当すれば免除されるのです。
そして、自動車損害賠償責任保険の対象となる主婦は、夫に扶養されていなければなりません。
夫が厚生年金に入っているという条件が、この場合の自動車損害賠償責任保険の要件になるので、対象者は、主婦ということになるのです。
そして、夫が厚生年金の被保険者であるという条件も自動車損害賠償責任保険には必要で、要するに、夫が厚生年金で保険料を払っていなければなりません。
そして、主婦で専業の場合は、自動車損害賠償責任保険があるというのが、我が国の年金制度の１つの特徴なのです。
今の制度下においては、妻が主婦でなく働いていて、夫が主夫をしている場合、自動車損害賠償責任保険はされないこととなっています。
つまり、夫は自動車損害賠償責任保険されることはなく、国民年金の保険料を支払わなければならないのです。
また、夫が自営の場合、妻は国民年金の保険料を払わないといけないので、現行の自動車損害賠償責任保険は理不尽な物と言っていいかもしれません。
夫の職業で、支払う保険料の額が変わるので、今ある自動車損害賠償責任保険制度というのは、ある意味、職業差別があるように感じます。

自動車損害賠償責任保険を第三号被保険者である主婦が受けるには、専業主婦であって、収入がないというのが前提条件になります。
主婦だけが自動車損害賠償責任保険というのは、どう考えても、問題があるように感じられてなりません。
そもそも、こうした自動車損害賠償責任保険の制度は、妻である主婦が外で働かないようにして、家庭を支えるという内助の功的な力を尊重することで生まれた背景があります。