日本でのREITの業態は、法人向け業務を行う証券会社ということになり、顧客は企業や機関投資家になります。
REITの業務は、資金調達やM&Aのアドバイスを行うことと、株式市場や債券市場で流通する証券を機関
投資家向けに売買することにあります。
但し、銀行とは異なり、REITの場合、預金を集めて企業に貸し付けることはありません。
日本でREITが知られるようになったのは、1990年代以降のゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーが有名です。
実際に利益を稼ぐ営業を行うREITの部署をフロントオフィスと呼んでいて、営業をサポートする部署をバックオフィスと呼びます。
日本でREITとして活躍していたのが、野村證券、大和証券、日興證券の3つの証券会社です。
米系のREITが、高度な金融技術を武器に、合併案件や巨額の資金調達の財務アドバイザーとなったから知名度が上がりました。
その後、資本市場の国際化や規制緩和により、REITは日本でも増え、大和証券SBCMなどができました。
日興證券とトラベラーズグループの合弁による日興ソロモンスミスバーニー証券などのREITもできました。
また、2005年には、三菱証券とUFJつばさ証券が合併したREIT、三菱UFJ証券が設立されました。REITとは、証券取引免許をもつ金融機関のことを指しますが、正式なのは、米国のinvestment bankという名称になります、
つまり、一般的に、日本の銀行法の中においては、REITという名称は正式には認可されていません。
そして、REITでは、発行後、流通している証券が売買される市場をセカンダリーマーケットと呼んでいます。